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船長 CAPTAIN

船長の醍醐味。それは、外航船のすべてを掌握する責任と誇り。 川崎汽船株式會社 松崎正彦氏

――実際に商船系大学に入学してみてどうでしたか、ギャップはありませんでしたか。

学校の勉強というより、寮生活が最初はちょっときつかったですね。4人部屋だったのですが上下関係が厳しくて、当然1年生は下働き(笑)。でも、船の上は狭い世界で階級制でもあるので、結果的にはこの寮生活が人間形成をする上で凄く役立ちました。勉強の方は大変な面もありましたが、ほぼイメージ通りでしたね。学校を卒業すると、まずは3級海技士の口述試験。これを取れば船に乗ることができ、そのあとは経験と勉強を積み重ねながら、徐々に上の資格を取得していく、進むべき道が明確で迷いがありませんでした。

――航海中のアクシデントなど、船長になって一番印象に残っている出来事は何ですか。

進路のジャッジも船長の重要な仕事なんですが、以前、外航船ルートで、最初が鹿児島、次が室蘭まで出なければならない場面があったのですが、大きな台風がきて、さて、日本海側から行くべきか、太平洋側から行くべきか、というジャッジを迫られ、気象情報を取りながら何日も考え抜きました。最終的に日本海側を選択し、途中、失敗したかな?という局面はあったものの、なんとか予想が的中し切り抜けられた。こういうトラブル回避の瞬間は本当によかったなという安堵の思いと同時に達成感もありますね。

―― 最後に、これから外航船員、ひいては船長をめざす若い皆さんにメッセージをいただけますか。

サラリーマンの生活と違って、外航船員の仕事は、海が舞台なだけに日々ダイナミックな変化があり、夢とロマンに満ちあふれています。乗船するとすぐに現場をまかされるので、やりがい、手応えをダイレクトに味わえる世界。もし迷っているのなら、私のように思い切って飛び込んでみるのもいいかもしれませんね。商船学校を選択すればブレることなくまっすぐ夢に向って進むことができるし、技術職なので身に付けば一生の宝物。辛いこと、楽しいこと、いろいろありますが、一歩一歩、地道に努力を続ければ、必ず夢が叶うんだな、というのが私の実感です。また、半年近く、同僚と同じ船で生活するわけですから、良き仲間がたくさんできる、という点も外航船員ならではのポイントですね。

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