船の重要性

Importance of ship

日本を支える海運

外航海運は私たちの豊かな暮らしを守る生命線

四方を海に囲まれた島国・日本。ここで暮らす私たちは、豊かな自然の恩恵を受けながらも、国土が狭いことから国民生活や産業活動に必要な”資源”はほとんど産出されません。そのため、原油やガスなどのエネルギー原料、鉄鉱石などの工業原料、小麦や大豆などの原料は、海外からの輸入によって支えられています。

一方、工業原料を加工した自動車や電気製品などは逆に海外へと輸出され、その物資輸送の割合は輸出入ともにほぼ100%(重量ベース)を”外航海運”が占めています。
また、日本企業の生産・販売拠点がグローバル化すると同時に、物流のニーズも多種多様化しています。こうした変化にも日本の海運業界は、長距離・大量・安定輸送という船の利点を生かしながら、物流の”要”としてサービスの充実に努めています。
外航海運は、まさに私たちの豊かな暮らしを守る生命線であり、日本経済を支える重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

海を越えて運ばれてくるエネルギー原料

日本のエネルギー原料の自給率はわずか4%しかありません。原油は99.6%、天然ガスは99.6%、石炭はほぼ100%海外からの輸入に依存し、これらが船によって運ばれなければ、私たちの暮らしはおろか、日本の産業活動自体が止まってしまいます。

近年、太陽光や風力発電など自然エネルギーが注目されていますが、まだまだ石油、天然ガス、石炭の需要には遠く及びません。エネルギー資源国と日本をつなぐパイプライン、それが外航海運なのです。

エネルギー等の対外依存度

海運なくして語れない私たちの「衣・食・住」

私たちの「衣・食・住」に関わる原料のほとんどは海外に依存し、エネルギー資源同様、船によって運ばれてきます。

「衣」の分野では、シャツやセーターなどの原料となる綿花・羊毛はほぼ100%。さらに、原料だけでなく、大量の衣料製品も輸入されています。「食」の分野では自給率約40%でありながらも、パンや麺の原料となる小麦、豆腐・醤油・味噌などの原料となる大豆、あるいはとうもろこしなどは、そのほとんどを海外から輸入しています。また、魚介類・肉類・野菜・果物など、食卓に欠かせない食料も冷凍・冷蔵されて運ばれます。「住」の分野に関しては、木材の多くが輸入されています。
このように、私たちの身近にある多数の生活品が船で運ばれており、外航海運がなければ私たちの暮らしは成り立たないのです。

衣食住関連物資の来街依存度
参考文献
・パンフレット「日本の海運 SHIPPING NOW 2018-2019」

世界に広がる航路

ITの発展とともにさまざまな情報が世界中を瞬時に駆けめぐる今日。

経済・産業活動のグローバル化も急速に進み、企業の活動拠点は世界中に分散しています。
まさにIT時代を迎えた今、企業のニーズは、原料や部品の調達から生産・販売、さらには在庫管理、デリバリーにいたるまで、高度なシステム化によってコストを最適化させること。

これにいち早く対応したのが海運であり、ITの導入によって、必要なものを、必要なだけ、必要な時に、必要な場所へ運ぶ“総合物流システム”を構築。長距離大量輸送という海運本来のメリットをさらに活かし、安定的かつ効率的な物質輸送サービスを実現しています

参考文献
・パンフレット「日本の海運 SHIPPING NOW 2018-2019」

外航船に関わる船種

個性豊かな外航船たち

外航船は、海外から、原油、LNG(液化 天然ガス)、鉄鉱石、穀物、自動車、雑貨など、液体があれ ば固体もあれば、その形や大きさも異なる様々な貨物を運んでいます。

それぞれの貨物の特徴に合わせて、もっとも安全で効率的な輸送方法を 追求した結果、多彩な専用船が生まれました。また、大量輸送を効率的に行うための大型化も進んでいます。 今の時代のニーズに応えながら、暮らしや産業を支え続ける海上輸送の個性豊かな船の図鑑。

外航船図鑑

環境への取り組み

海洋・環境保全のためにできること

環境保全問題、とくに近年、大きな関心を集めている“地球温暖化”は、全世界共通の重要課題です。CO2排出量が少なく長距離・大量運搬に適した外航海運は、最も環境にやさしい輸送手段として知られていますが、国際海事機関(IMO)では、さらなる“温室効果ガス”の排出削減に向けて、さまざまな研究や検討に取り組んでいます。

地球環境にやさしい次世代の船舶を提案

各海運会社では、企業活動が地球環境に与える影響を考慮して、海洋・環境保全につながる経営方針を打ち出し実践しています。また、近い将来を見据えて、環境保全をコンセプトにしたさまざまな次世代の船舶も提案されており、太陽光エネルギーを動力源の一部としたり、風力エネルギーを利用する案も考慮されています。

参考文献
・パンフレット「日本の海運 SHIPPING NOW 2018-2019」