INTERVIEW

商船系高専生インタビュー

5校の商船系高専で外航船員を目指している学生と、現在外航船員として活躍している卒業生に話を聞きました。
学校生活や乗船実習に関する事、その他各学校の紹介についても掲載していますので、是非ご覧ください!

OBインタビュー 01

小嶋 源さん

川崎汽船株式会社 航海士

富山高等専門学校 OB

初めて肩章を付けた時に船長に撮っていただいた写真

「やる気、元気、集中力」をモットーに、厳しく楽しく前進中。

操船作業を中心に、定期的に行われる非常時の緊急避難訓練用シナリオ作成、消火・救命設備のメンテナンスなど、安全運航に徹した仕事をしています。外航船員になって、かなり上達したのが英会話です。主に外国人船員たちとのコミュニケーションや寄港先でのビジネス会話などで鍛えられ、必然的に苦手が克服できました。日々常に意識してはいませんが、長い航海の乗下船のたびに巨大な船体を見上げると、やはり日本人の生活や経済の一翼を担っている責任の大きさを感じます。世界的な視野から、スケール感や使命をこんなに実感できる仕事もあまりないのではないでしょうか。私のように「やる気、元気、集中力」で毎日取り組めば、みんな楽しく前に進めます。まずは、興味を持ってみてください。

みんなの声に耳を傾け、人間として尊敬される船長が夢。

そもそも高専の商船学科を選んだのは、潜水士や航海士などを選択肢に、とにかく海に深く関わる仕事に就きたかったからです。学生時代は、本当に濃い時間を過ごしましたね。練習船を使った本格的な実習、生徒の疑問や不安にとことん向き合ってくれた先生、悩みや夢を共有した友だちなど、厳しいながらも楽しかった思い出しかありません。特に、先生方がプライベートを削ってまで養成してくれた基礎力と専門知識は資格試験に役立ち、今の自分に息づいているすべてとも言えます。まだまだ学生時代も記憶に新しく、船員のキャリアも浅いのですが、将来の夢として見据えるのは船長です。専門性や決断力を高め、部下の声にきちんと耳を傾け、人間としても尊敬されるリーダーを目指して努力していきたいと思います。

OBインタビュー 02

丸木 勘助さん

日本郵船株式会社 機関士

大島商船高等専門学校 OB

初めての大型エンジン整備作業の様子

先生と、仲間と、「海のスペシャリスト」を目指した5年半。

父を含めて周りに船員が多いことに影響され、16歳と早い時期に専門的な知識を吸収できることから、商船系高専は外航船員になるごく自然な進路でした。高専での5年半は、将来「海のスペシャリスト」として羽ばたくために、幅広い分野の知識が身についたまさに充実の期間でした。実際に自分自身の手を動かして学ぶ実験や実習体験。そして、私たち学生を一人の船乗りの卵として接してくださった先生方の親身な指導。慣例にとらわれずいつも疑問を持ってベストな答えを探す自分のスタイルは、高専で学んだこうした基礎学力や技能を土台として育まれたものだと思います。また、勉強はもちろん、家族のような一体感で過ごした仲間たちとの時間は、今も色あせることはありません。

常に新鮮な気持ちで、やればやるほど楽しくなる仕事。

現在は各種機器の運転やメンテナンス、整備計画の立案、士官候補生の育成など、主に船舶の機関部に関わる管理を行なっています。自分が責任を持って担当した動力部分が円滑に動き、航海が無事終了した時の達成感はかけがえのないものです。また、世界の寄港先で新しい景色にふれ、人と出会い、英語も上達でき、常に新鮮な気持ちでいられるのも大きな魅力。今後は経験と知識を重ねて技術力を高め、「丸木が一緒なら安心!」と、同僚から信頼されるエンジニアになって海運の発展に貢献していきたいですね。外航船員は、やればやるほど視野が広がり楽しくなる職業です。少しでも海の仕事に興味・やる気があれば、必ず成長できます。グローバルに活躍できる舞台に、ぜひ挑戦してください。