鳥羽商船高等専門学校

太平洋に臨む伝統校。
これまでの学びと追い求める夢

太平洋に臨む三重県鳥羽市には、およそ150年の歴史を持つ鳥羽商船高等専門学校があります。 毎年、数多くの船員を輩出する伝統校です。三重テレビでは、5年生の中から、航海士、機関士をめざしている2人に学校を案内してもらいながら、5年間学んできた今の思いを聞きました。(2023年6月取材)

先輩たちからの話をうかがえ、自分の将来像が描きやすい

岡聡志

鳥羽商船の歴史がわかる百周年記念資料館で、将来を考える上での環境のよさを語ったのは、商船学科・機関コースの岡聡志(おか・さとし)さん。
「この学校は歴史が長いので、さまざまな会社に卒業生がいます。その先輩たちからいろいろなお話をうかがうことができるので、自分の将来像が描きやすくなります。」

練習船「鳥羽丸」で、
航海士という仕事のやりがいを知ることができた

保坂琉成

舞台は、海に出て、航海に必要な知識・技術を学ぶことができる練習船「鳥羽丸」へ。
「鳥羽丸に乗り組んで、実際に太平洋に出て実習を行っています」と話すのは、商船学科・航海コースの保坂琉成(ほさか・りゅうせい)さん。
航海士をめざしている保坂さんは、外洋に面した鳥羽商船ならではの実習のやりがいを話します。
航海士の仕事は、船の進む道を決めることなんですが、太平洋は波が高く、ほかの船とも多く行き交うため、思い通りに進むことの難しさを実習で実感しました」

あらゆる機械を扱い、
機関士として必要なスキルやテクニック習得に打ち込めた

岡聡志

機関士をめざしている岡さんも、鳥羽丸での実習を振り返ります。
「(機関士は)あらゆる機器に精通している必要がある」という岡さんは、 「自分自身のスキルやテクニックなどを磨き続けていく必要があるなと、実習で感じました。」
だからこそ「(学校で)いろいろな機械をさわれるというところに、やはり魅力がある」と続けます。

上司・同僚・部下と、信頼関係を構築できる
航海士・機関士になりたい

鳥羽商船高等学校を巣立つ日が近い2人が、最後に今後の抱負を語ります。

「航海士や他の機関士だけに信頼されるのではなく、部下たちにも、この人なら仕事を任せてもらえると思われるような機関士になりたい」(岡さん)
日進月歩である船の技術進歩についていき、上司からも部下からも信頼される航海士をめざしていきたい」(保坂さん)

伝統を継承した「実践的な教育」、そして「人との繋がり」を大切にして学んできた5年間。彼らは、その教えを胸に、夢に向かって世界の大海原へと進んでいきます。

商船系高専生、
TV取材で夢を語る

専門科目の座学や練習船での乗船実習を受け、船を動かすための素養を身につけてきた学生たち。
5校の高専生がそれぞれの地元TV局取材で、学校の魅力や将来への思いを語りました。(2023年取材)