富山高等専門学校

大型船と海に憧れた双子の兄弟。切磋琢磨しながらめざす夢は?

商船系高専の中で唯一日本海に面しているのが、国立富山高等専門学校です。ここには、世界の海で活躍する外航船員を養成する商船学科(射水キャンパス)があり、富山県射水市にある臨海実習場では、練習船「若潮丸」をはじめとする実習施設で実技実習を行っています。北日本放送では、大きな船を動かす人と海に憧れて入学した双子の兄弟に、5年間の学びや2人が思い描く未来について聞きました。(2023年7月取材)

外見も性格も生活リズムも同じ。
唯一違うのは、めざす船員の役割

「大きな船を動かす人に憧れました」「海で活躍したいと思いました」と口々に語るのは、久保風音(くぼ・かぜと)さんと久保海音(くぼ・かいと)さん。外見も性格も生活リズムも同じ、双子の兄弟で、共に商船学科で外航船員をめざしています。
たったひとつ違うのが、弟の風音さんは航海士をめざして航海コース、兄・海音さんは機関士をめざして機関コースで学んでいること。でも、2人は航海士と機関士が「支え合って船を運行します」と口をそろえます。

挑戦し続ける航海士になりたい

久保海音

航海士は、船の進路を決めるほか、航海中の緊急事態にも対応しなくてはなりません。
風音さんは授業で、「トラブルに備えて事前準備をすることの大切さを学びました」と言います。学び続けることの意味を受け止め、「成長を止めない、挑戦し続ける航海士になりたい」と、将来を見据えました。

非常時でも冷静に対応し、
問題に取り組める機関士になりたい

久保風音

船内の機器の管理やメンテナンスを担う機関士をめざす海音さんは、実習では船酔いをしてしまうことがあったと打ち明けます。
「どんな状況でも各機器の正確な運転状態を維持することが重要。異常があれば、瞬時に見つけて対応することが大切だと学びました」
さらに、「非常時でも冷静に対応し、機関部全員で問題に取り組むことが大事。そんな機関士になりたい」と、胸を張って語りました。

2人にとってお互いはどんな存在?
どんな未来を描いてる?

久保海音 久保風音

一緒に夢を追ってきた2人。お互いの存在をどのように感じているのでしょう。
兄の海音さんは、「弟は良きライバルであり、お互いに切磋琢磨できる存在」。弟の風音さんは、「なくてはならない存在。困ったときには、よく兄に相談に乗ってもらっています」と口にします。 そんな2人は、将来の夢としていつか家族をクルーズ船に招待し、船員だからこそ見える世界を共有したいと思い描いています。

夢への船出が今始まります!

商船系高専生、
TV取材で夢を語る

専門科目の座学や練習船での乗船実習を受け、船を動かすための素養を身につけてきた学生たち。
5校の高専生がそれぞれの地元TV局取材で、学校の魅力や将来への思いを語りました。(2023年取材)