石川 智康 さん

いしかわ ともよし

商船学科 機関コース/5年

外航船員の魅力について話す石川さん

  • Q1. 外航船員を目指そうと思ったきっかけは何ですか?

    母方の祖父は島に住み、内航船の機関士を務めていました。幼い頃、祖父が整備するフェリーを見て誇らしく感じ、大きな船を動かす船員という職業に興味を持ちました。同じ機関士の道に進みたいと思い、商船系高専に入学。祖父は入学をとても喜んでくれました。

  • Q2. 日本経済を支える外航船員の重要性について
    どう思いますか?

    日本の貿易量の99.6%を海上輸送が占めていて、日常生活に必要な食料や燃料、金属原料などをたくさん運んでいます。外航船による物資の運搬がないとコンビニやスーパーに並ぶ品は極端に減ってしまいます。島国の日本では外航船による運搬が不可欠です。

  • Q3. 乗船したい船の種類は何ですか?

    油を運ぶタンカーに乗船したいです。ペットボトルや服の原料になる原油、車に必要なガソリン、軽油など、日本社会において欠かすことのできない物の運搬の一端を担うことで、やりがいを感じられると思うからです。いろいろな国に立ち寄るのも楽しみです。

  • Q4. 学校の勉強や部活、生活はいかがですか?

    同じ学科の友達と同じ夢に向かって、授業や実習に一生懸命取り組んでいます。授業は船のエンジンを学ぶ内燃機関という科目が好きです。部活はバレー部でリベロを担当。5年生の今は部長をしています。寮生活を通じ、かけがえのない友情を得られるのも魅力です。

  • Q5. 今後の目標や夢は何ですか?

    祖父のように誰からも信頼される機関士になるのが目標です。そのために、若手の間は何にでも積極的に取り組み、知識や技術を向上させます。将来は機関長になり、大きい船のエンジンに責任を持ち、どんなトラブルにも冷静に対応できるようになりたいです。

  • Q6. これから商船系高専への入学を考えている方へ一言。

    少しでも船に興味があったり機械いじりが好きだったりする人は、ぜひオープンスクールに参加してください。私のいる機関コースは、部品の役割を理解すればするほど楽しくなると思います。一緒に航海士や機関士を目指して日本の海運業を盛り上げましょう!

(2024年6月取材)

中国地区高専大会でのバレー部試合風景

練習船の機関制御室での実習の様子

端艇実習中のひとコマ

伊藤 裕真 さん

いとう ゆうま

商船学科 機関コース/5年

外航船員の魅力について話す伊藤さん

  • Q1. 商船系高専に入学しようと決めた理由は?

    広島商船高専で学ぶ年上の知り合いがいて、外航船員という職業があることを知りました。世界の物流の根幹を担う重要な仕事です。大きな達成感を得られそうで、中学生の私は魅力を感じました。夢を追って入学する価値があると思い、中学1年の夏に進路を決めました。

  • Q2. 学校の勉強や部活、生活はいかがですか?

    最初の2年間で船の基礎知識を学んだ後、3年から機関士になるコースに進みました。専門的な勉強は難しいですが、船が動く仕組みが分かって面白いです。部活はバドミントン部に所属。5年になっても出場できる大会があり活躍できます。寮生活は夜も友達と遊べて楽しいです。

  • Q3. 最初の乗船実習前に不安や期待はありましたか?

    他校の生徒も含め100人以上で5カ月過ごすため、人間関係や生活に対する不安がありました。一方で学校の練習船「広島丸」より大きい海技教育機構の「銀河丸」に乗ると、自分はどのように成長できるか考えていました。実習を乗り越えれば、夢に近づけると期待もありました。

  • Q4. 乗船実習の感想を教えてください。

    毎朝午前6時半に起きて休みも少なく、最初の1カ月は想像以上に大変でした。実習中に機械のトラブルに遭遇。機関士さんの非常時の対応が見られて勉強になりました。石垣島(沖縄県石垣市)付近に停泊した時、カッターをこいで石垣島に上陸したのが楽しかったです。

  • Q5. 外航船員を目指そうと思ったきっかけは何ですか?

    大きな船に乗って世界で活躍できる外航船員の仕事にかっこよさを感じ、憧れたのがきっかけです。入学後に授業を受けると、さらに船に興味が湧きました。外航船員になりたい気持ちをずっと持ち続けて勉強してきました。将来は機関士になって機関長を目指します。

  • Q6. これから商船系高専への入学を考えている方へ一言。

    授業の中で特に楽しいのは広島丸に乗って、宿泊しながら瀬戸内海を航海する実習です。広島丸に乗らないと食べられないカレーはおいしくて感動するはず。広島商船高専では、同じ夢を持った仲間と一緒に実践的な知識と技術が学べます。他の学校では絶対にできない体験ができます。

(2023年6月取材)

航海中の船橋で船位測定を行っている様子

広島商船高専練習船広島丸

練習船の機関室で主機計測・点検の様子

学生からのメッセージ動画

広島商船の立地と通学

広島商船と瀬戸内海

広島商船の校舎アップ

練習船「広島丸」

充実の筋トレルームを
船に活かす

撮影日(2024年6月撮影)

広島商船高等専門学校

本校は、瀬戸内海の青く美しい空と海に囲まれた大崎上島(広島県大崎上島町)にあります。熱心な教職員や優しく面倒見のいい先輩が多く、伸び伸びとした楽しい学生生活を送れます。学習施設のほか、学生寮などの生活施設やクラブ活動施設も充実しています。大崎上島から竹原港(竹原市)へは、1日30便以上あるフェリーや高速船で移動できます。竹原港からは高速バスなどで広島市へ約1時間、広島空港(三原市)へ30分で到着。アクセスしやすく、北海道から沖縄まで広い地域から入学者がいます。学校の指針は「丁寧な教育、手厚い学生支援、きめ細かい進路指導」。進学・就職率は100%です。社会で活躍できる人材を育てます。

学校生活について

1学年120人、全学年で600人ほどの学生が学んでいます。そのうち約7割の学生が学生寮、約1割が島内からの通学、約2割が島外からの通学です(島内、島外からの通学には下宿生を含みます)。学生寮は「若潮寮」という名称で、全5棟あります。女子寮生は主に1、2棟、男子寮生は1棟1階の男子区画と3~5棟で暮らしています。1棟と5棟は1人部屋で、2~4棟は主に2人部屋です。食事は栄養士が考えた献立を朝昼晩用意。人気メニューは唐揚げです。「かき氷大会」など楽しい寮イベントも実施します。春夏冬の長期休暇に寮は閉まるものの、同じ敷地内に最大80人が宿泊可能な合宿施設「若潮会館」があり、クラブ活動の合宿練習をしています。

学校の取り組みについて

練習船「広島丸」は商船学科が中心に乗船します。他学科は短時間の実習ですが、商船学科は3年から選択する「航海」「機関」の各コースに分かれて3泊4日ほどかけます。瀬戸内海中央の本校を母港として、西日本の各地の港へ赴き帰ってくる実習を通じて、船員としての技術・資質を高めるさまざまな経験を積みます。船内の部屋は主に4人部屋で、女子専用の生活エリアも用意しています。地域貢献の一環としては天災などが起きた際、被災地に飲料水や生活用水などを船で運んで支援します。また、本校ならではの特徴として、1、2年次は学科混合のクラス編成にしています。他学科の学生と同じクラスになることで、交友の幅が広がる良さがあります。