森松 豊 さん
もりまつ ゆたか
商船学科 航海コース/4年

外航船員の魅力について話す森松さん
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Q1. 外航船員を目指そうと思ったきっかけは何ですか?
母方の祖父が、鹿児島県とトカラ列島を結ぶフェリーの甲板員をしていて、船で働くということを知り、海の仕事の格好良さに憧れました。小学6年生のとき福岡県行橋市の自動車工場に社会科見学に行き、自動車運搬船で海外に日本の車を輸出していると聞き、大きな船に乗ってみたいなと思いました。
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Q2. 日本経済を支える外航船員の重要性について
どう思いますか?原油などの液体を輸送する300㍍クラスのタンカー船でも、30~40人の少ない乗組員で動かしています。そして、日本の経済は原料を輸入し、付加価値をつけて輸出することで回っています。貿易量の99.6%を占める海上輸送を担う外航船は、日本経済を支える重要でかけがえのない存在です。
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Q3. 乗船したい船の種類は何ですか?
やはり自動車運搬船(PCC)です。自分が外航船を目指したきっかけでもあり、船の姿も一番格好いいと思っています。乾舷(水面から上甲板までの距離)がものすごく高くて、スマートで、塗装もシンプルでそこがかっこいいです。乗船後には長い休暇もあり、趣味に時間を使えます。
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Q4. 学校の勉強や部活、生活はいかがですか?
校風が比較的自由で、4年生から私服で登校することができます。仕事に直結する専門的な学習も魅力的で、教官も個性的で面白いです。所属する卓球部は強くありませんが、楽しく、学業と両立できています。4年間寮生活ですが、学生主体で自由度が高く、規則正しい生活が身につき、いろいろな学年の人と交流できるのも魅力です。
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Q5. 今後の目標や夢は何ですか?
外航の船会社に入って、船長となり日本の産業を支える物流の縁の下の力持ちになることです。そのためには、外国人船員さんとのコミュニケーションが大切なので英語の勉強をより一層頑張っていきたいと思っています。外航ではいろいろな都市に寄れると思いますが、港が大きく、料理もおいしそうなオランダに行ってみたいです。
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Q6. これから商船系高専への入学を考えている方へ一言。
5年で卒業した段階で3級海技士の筆記試験免除と1年間の乗船履歴がつきます。1級海上特殊無線技士と2級、1級の海技士試験の筆記に合格しましたが、将来大変役に立つのでモチベーションが高い状態で仲間と切磋琢磨しながら挑めました。大きな船や機械を動かしてみたい、海が好きという人にはお勧めしたいです。
(2024年6月取材)

登校中の様子

練習船での実習の様子

教室での授業の様子
橋本 海志 さん
はしもと かいし
商船学科 航海コース/4年(2023年時点)

外航船員の魅力について話す橋本さん
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Q1. 商船系高専に入学しようと決めた理由は?
明石海峡に面する兵庫県明石市の出身で、海が好きな父に小さいころからよく海に連れて行ってもらい、釣りをしたり、プレジャーボートに乗ったりしました。気がつけば海が好きになっていて、将来海の仕事に就きたい、船乗りになりたいと思うようになりました。
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Q2. 学校の勉強や部活、生活はいかがですか?
定期試験と水泳部の大会の日程が重なることがあり、両立するのはとても大変ですが、試験や大会が終わり、そのような中で思ったより良い点数や結果が残せるとやり切ったという充実感があり、次のモチベーションにも繋がります。先生は優しく、友人とずっと一緒の寮生活も充実しています。
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Q3. 最初の乗船実習前に不安や期待はありましたか?
いつものクラスのメンバーだけでなく、他の商船系高専の人と1カ月間衣食住を共にするので、仲良くできるか、気が合うかという人間関係の面で不安はありました。そもそも1カ月の船内生活も初めてなので、いつもと違う環境にすぐ慣れることができるかも心配でしたが、学校の乗船実習と同様、積極的に動こうと臨みました。
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Q4. 乗船実習の感想を教えてください。
みんな同じ目標を持ってきているので、誰とでも協力し、助け合って課題に取り組めた気がします。また、学校の練習船よりも大きな主機や甲板機械をレバーやボタン一つで操作し、全長100mを超える船を動かすことにずっとワクワクしていました。夜航海の高知沖で見た星が今まで見たことがないくらいきれいで印象に残っています。
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Q5. 外航船員を目指そうと思ったきっかけは何ですか?
最初は内航でも外航でもどちらでもいいと思っていましたが、外航船員の仕事のスケール(大きな船、荷物の量)と重要性(生活基盤の支え)に驚き、「かっこいい」と、憧れを持つようになりました。
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Q6. これから商船系高専への入学を考えている方へ一言。
中学校を卒業してすぐに船員になるための勉強がスタートするため、商船系高専への入学は人生の大きな分岐点になると思っています。自分も相当な勇気と覚悟を持って決断しました。そして今は船乗りへの強い憧れとあのときの覚悟が日々の努力の原動力になっています。皆さんも志を持って入学してもらえたらうれしいです。
(2023年6月取材)

船橋での航海当直の様子

大島丸

機関制御室での機関当直の様子
学生からのメッセージ動画
学生寮で仲間と過ごす
練習船大島丸で学びませんか
ホームルーム教室の紹介
操船シミュレータ
撮影日(2024年6月撮影)

大島商船高等専門学校
瀬戸内海に面した周防大島に位置し、自然豊かな環境に恵まれ、学生が心豊かにのびのびと学ぶ環境が整っています。商船学科では船員育成のみならず海事クラスターで活躍できる高度な海事関連知識と技術を兼ね備えた海事技術者の育成を目指しています。
日本の輸入の99.6%が船舶輸送で、本校を卒業し、船員及び海技技術者として働く卒業生たちは皆、自分の仕事について「日本を支えている」という実感を持ちながら働いています。また、商船の世界は貴重でなかなか体験できない経験を積むことができ、成長できる場所です。「人とは違ったことをしてみたい」という人に向いている世界だと思いますので、そのような志向がある人を待っています。
学校生活について

寮生活について紹介します。学生寮における共同生活で学ぶことができることといえば、人間関係に関することです。自分と同じ環境で暮らす人たちと毎日顔を合わせる事になる寮生活では必然的にコミュニケーションを取るようになり、自然とどんな風に周りの人と接していけば良いのかが分かってきます。そこで気の合う人を見つけることが出来れば寮生活はより楽しいものになるでしょうし、そりが合わない人がいてもどのように付き合うべきなのかを学ぶ機会になります。そして、一緒に生活するうちにその人の良いところが見えてくるかもしれません。こうした長い人生経験の中で身に付けていく人間関係の作り方の基礎を学生寮では学ぶことができます。
学校の取り組みについて

本校の練習船は、2023年3月に就航した新造船「大島丸」です。
商船系練習船では初となるハイブリッドEV(電気推進)船です。特殊舵「ゲートラダー」を搭載しているため、驚くほど静かで振動のない運航を行っています。さらに特筆すべきは船内の設(しつら)えで、居室は学生が実習後の休憩時間を楽しめるよう、一般フェリーの上等級と同様の設備を誇り、周防大島町の姉妹都市であるカウアイ島のハワイ語ロゴで彩られています。女子専用エリアも配置されていますので、異性を気にせず普段どおりの生活を送ることができます。さらにはダイバーシティの実現のため多機能トイレも採用しました。新しい大島丸で船員になる夢を膨らませてください。
- 〒742-2193 山口県大島郡周防大島町大字小松1091-1
- 電話番号/窓口担当 0820-74-5451(代表)/総務課総務係
- 問い合わせ用 E-mail soumu@oshima-k.ac.jp
- 学校のホームページURL https://www.oshima-k.ac.jp/